こんばんは。
先日、お客さんとの話の中で、きっかけとなるお話をする機会がありましたので、ちょっとご紹介です。
これも昔話からになりますが、何度か登場しています社長の一言からです。
入社して間もない、雑談している時のことでした。
社長:「俺が、お前に、俺の家を創って欲しいとお願いした際、どんな家を創ってくれる?どんな良いところ(メリット)がある家だ?」
私:「青ヒか、桧の4寸以上の柱で、瓦をあげて、設備も最新なものを付け、格好がよく…」
社長:「ふ~ん、俺の出すお金でいくらでも仕様グレードを上げていくような家か。」「温度差があると何故いけないんだっけ?出発点は何だっけ?…」…2020/1/15加筆
私:「あっ、あとは高気高断です。」…断熱気密の勉強をしにきたことを忘れている始末。
社長:「高気高断? ふーん。」
そして、しばしの沈黙から…。
社長:「俺だったら、お前に全室暖房の家を創る。燃費を抑えたかたちでな。」
間もなく、
私:ニヤニヤしたのを覚えています。…バカにするような意味ではなく、
点だった情報(体感から)が、線でつながっていったのを感じれたからでしょうか。すみません、いい文章表現ができません。
何故か?
私の実家がセントラルヒーティング(夏期には冷水も流し、涼風もできました。)でした。今から50年くらい前の建物です。見るからに木造の普通の2階建住宅です。ご縁があるんだな~と、つくづく思ったものです。今から50年位も前に、このような設備(セントラル暖房)を導入している一般住宅は無かったようで、色々な方が見学に来られたそうです。ただ、ある時から使用禁止になったのを、なんとなく覚えています。そうです、石油価格の高騰によるものでした。肝心な建物はというと、床と天井は無断熱、壁に50㎜位のものでしょうか、押しこまれて入っている状態のような仕様です。室内環境はというと、常に室温25℃以上キープだったように思いますし、鮮明に覚えているのが、冬でも室内では半袖でいられましたし、ちょっと動き回ると、汗をかくことです。多分、皆さんよりかなり早いうちに、全室暖房の空間を体験していたと思います。それこそ、廊下や水回りも、どこの部屋も暖かいのですから、体が覚えています。もう一点、夏期の涼風運転を止めた理由に、配管の結露もありました。
そして、石油の消費量はというと、月に最低ドラム缶5本以上と聞いた記憶があります。これでは、昔でなくとも石油価格高騰と共に使用されなくなっていきますね。そこでお気づきかと思います。そうです、だから、主役はシェルターなのです。昔々の幼少のころの全室暖房の体験、お世話になりました社長との会話から、創るべき家が明確になりました。だから当社は、性能(断熱気密)部分をオプションにするような提案をしたことはありませんし、絶対に外せない、当たり前な標準装備であります。
限りある予算から断熱材を仕入れ、各施工を施し、空間を創りあげること、合わせ技?組み合わせ技?連続技のようなことから生まれてくるものではないでしょうか。決して、追加をいただき、より高価な断熱材を仕入れただけではできないことです。
長文になりましたが、大前提は、「全室(連続)暖房」です。もちろん、燃費を抑えたかたちで。…になります。