こんばんは。
気密シートの連続ばかりを気にするだけではなく、外側の防雨透湿シートも場合によっては、先張り処理をして連続していくことが大事です。そして、通気層も自在になるようにすること。後から直しにくいところだからこそ、きちんとする。いつも、当社が大事にしているところです。オーバーハングの上は、2階の床になるので、きちんと断熱材を充填していきます。厚みがある場合は、数回に分けて施工します。(今回の吹込み厚は、セルロースファイバー400㎜位だったかと思います。)吹込み後、垂れ下がっているシートを連結し包み込んでから、空気の通り道を確保すように下地を組んで、軒天材を貼ります。通気部材に関しては、現在では、各メーカーから様々な部材が出ており、非常にやりやすくなりましたが、今回も従来の基本部材と、下地の組み方で自在に(通気)経路を確保していきました。この辺りは、大工さんの得意な分野ですから…。この各部連続合わせ技、単ではなく複構成で、目指す性能が発揮されていくと思います。このような隠れてしまう下地造りにも注目していただきたいと思います。通気に関しては、関心があった部分の一つですので、ひと工夫を心がけています。
気になるオーバーハング部の2階の床面をサーモグラフィでみたものが下の画像です。お断りとして、温度表示が表示されなくなっておりますので、信用面が…という方は、もちろん、スルーしてください。当社独自目線の小話程度にと思います。オーバーハングや駐車スペースの上部に(部屋)床がある場合、当社でいつも気にしていた点です。(機会があれば、再度、撮影してみたいと思います。)
2階床面をサーモグラフィにて(右に写っているのは、椅子の一部です。)
画像上部の黄緑っぽい部分(画面の約2/3)が、オーバーハングの床になります。(床構成は、15㎜厚の無垢床材+12㎜構造用合板+24㎜構造用合板+断熱材400㎜厚+防雨透湿シート+胴縁+軒天材)そんなに軟弱な構成でもないと思っていますが、間違いなく温度表示は下がっております。ただ、この上を冬場に歩いたからといって、足の裏が冷たく感じるかということはありません。これが、接する面が屋内外の差でもあります。宙に浮いているような部分になるわけですので、さらに強化していきたいところですね。当時、測定しながら「恐るべし、オーバーハング」と、言いながら、お越しくださったエネルギー関連企業の方とお話したことを思い出しました。
この逆のセットバック部分も、どうなっているのか気になるところですね…。